「マルタ 移住 条件」と調べると、投資や永住権の話ばかりが出てきて、普通の日本人が使える道筋が見えにくくなります。この記事では、日本のパスポートを持つ人がマルタで合法的に長く暮らすための在留資格を、マルタの移民当局Identità(アイデンティタ)の公式ページの記述だけを根拠に、条件つきの一覧表にまとめました。2026年10月4日時点で確認できた範囲の情報で、制度は変わるため必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
日本人がマルタに長く住む現実的な入口は、主に4つです。(1)90日を超える語学コースなどの学生ビザ、(2)18〜30歳が対象のワーキングホリデー(最長1年・ビザ自体は無料)、(3)現地企業の内定が前提のSingle Permit、(4)ノマド居住許可。「移住」の最終形である長期居住(Long-Term Residence)は、合法的な継続居住が5年以上必要です。どれも法的アドバイスではなく公式情報の整理なので、申請前にIdentitàで必ず確認してください。
結論:在留資格別の条件一覧表
最初に全体像です。「何歳か」「内定があるか」「どれくらい滞在したいか」で、使える枠はほぼ決まります。
| 目的 | 在留資格 | 主な条件(公式ページの記述) | 期間 |
|---|---|---|---|
| 語学・学校に通う | 学生ビザ(D-Visa) | 90日を超えるコースが対象 | コース期間による |
| 休暇+就労 | ワーキングホリデー | 日本国籍、申請時18〜30歳、同伴者なし、初回のみ | 入国から最長1年 |
| 現地で就職 | Single Permit | マルタ企業からの内定。申請は雇用主が行う | 6か月超(更新可) |
| リモートワーク | ノマド居住許可 | 詳細は専用記事を参照 | 制度による |
| 定住 | 長期居住(Long-Term Residence) | 合法かつ継続して5年以上の居住など | 許可は5年ごと |
観光や短期の語学研修のように90日以内の滞在は、そもそも「移住」の枠ではありません。90日ルールの考え方はマルタ ビザ 90日 延長の解説記事で、ビザ全体の分岐はマルタのビザ種類の記事で確認できます。
学生ビザ:移住の最初の一歩にはなるが就労は限定的
Identitàの学生ビザのページによると、コースが90日を超える場合は国別長期ビザ(D-Visa)が発給されます。90日以内のコースは、ビザ免除の国籍の学生には別の扱いです。
注意したいのは就労です。Identitàの「Student Visa – Employment」ページには、90日を超えるコースの学生は、最初の3か月が過ぎたあと「週最大20時間」まで働ける可能性があると書かれています。ただし条件はJobsplus(雇用機関)が定め、働ける業種も限られ、制度は変更されることがあります。学生ビザは「働いて生活費を稼ぐ手段」ではなく、あくまで学ぶための資格と考えておくのが安全です。費用面はマルタ留学の費用記事を、フィリピンなど他の留学先とまだ迷っている段階ならマルタとフィリピン留学の比較を参考にしてください。

ワーキングホリデー:日本人が使える最も手軽な長期ルート
Identitàの「Working Holiday Visa – Japan」ページが示す主な条件は次のとおりです。
- 日本国籍であること
- 申請時に18歳以上30歳以下(両端を含む)
- 入国日から最長1年、主に休暇を過ごす目的であること
- 同伴者は原則不可(同伴者が単独で入国できる場合は別申請)
- 滞在中の生活費として「reasonable funds(妥当な資金)」があること
- 医療・賠償・送還をカバーする保険に滞在中ずっと加入していること
- 帰りの航空券、または購入できる資金があること
- 過去に同じビザを発給されていないこと、犯罪歴がないこと
ビザ自体は無料ですが、外部委託先VFSの手数料は別途かかります。必要書類のリスト(2026年1月版)には、無犯罪証明、銀行残高の証明、補償額10万ユーロ以上の医療保険、そして入国予定日の6週間前までに申請することが明記されています。資金の金額について公式ページは数字を示していないため、この記事でも金額は書きません。働き方や条件の詳細はマルタ ワーホリの完全ガイドにまとめています。
就労:Single Permitは「内定が先」の制度
Identitàの「Employment Related Permits」ページによると、非EU国籍者がマルタで働くには居住許可が必要で、最初のステップはマルタの雇用主からのオファーです。代表的な種類として、Single Permit、自営、6か月未満の雇用、ブルーカード、企業内転勤が挙げられています。
日本人が最初に当たるのはSingle Permitです。公式ページには次の点が書かれています。
- マルタ国内で登録・営業している企業からの内定が必要で、雇用主もJobsplusに登録されていること
- 本人は直接申請できず、雇用主がオンラインで申請すること
- 許可は6か月を超える一定期間で、更新できること
- 許可は特定の雇用主・職務に紐づき、別の雇用主の仕事や無関係な仕事はできないこと
つまり「現地に行ってから仕事を探して就労ビザを取る」ではなく、先に雇用主を見つける設計です。求人の現実はマルタ就職の現実の記事に、需要のある業種や居住にかかる費用感はマルタ移住・就職ガイドに整理しています。
リモートワーカー:ノマド居住許可
日本の会社や顧客の仕事を続けながら住みたい人向けには、ノマド居住許可という別の枠があります。収入条件や申請の流れは変わりやすいため、このページでは数字を書かず、専用のマルタ ノマドビザ完全ガイドに委ねます。
長期居住(永住)と投資プログラムの位置づけ
Identitàの「Long-Term Residence」ページによると、対象は次の条件を満たす第三国国民です。
- マルタに合法的かつ継続して5年以上居住していること
- 安定した定期的な収入源があること
- 自分の住居があること
- 統合措置の要件を満たすこと
許可は5年ごとの発給で、申請手数料は500ユーロ(1ユーロ=176.99円、ECB参考レート2026年10月2日時点で約8万8,500円)と記載されています。いきなり長期居住になるのではなく、学生・ワーホリ・Single Permitなどで合法的に暮らした年数が積み上がっていく設計です。在留資格ごとの公式手数料はマルタ 移住 費用の記事で一覧にしています。
「投資すれば住める」という永住権プログラム(MPRP)は別の制度です。ここでは「移住の標準ルートではない」とだけ触れ、仕組みはマルタ永住権の条件と費用の記事で確認してください。
あなたの状況別・最初に確認すべき一つの質問
- 30歳以下で、まず1年住んでみたい:ワーキングホリデー。申請は入国予定の6週間前までです。
- 英語を学びながら現地を見たい:90日を超える語学コースの学生ビザ。
- 31歳以上、または長く働きたい:Single Permit。まず雇用主が必要です。
- 日本の仕事を続けたい:ノマド居住許可の記事を確認。
どの道を選ぶにしても、書類より先に「実際の暮らしが自分に合うか」で迷う人は多いようです。治安のよいエリアや到着後1週間の過ごし方といった生活面の疑問なら、マルタに3年住むエマ(Instagram @jecrs687)にDMで聞くという方法があります。エマは在留資格や法律のアドバイスはしないので、その点は必ず公式サイトで確認してください。移住前に知っておきたい負の面はマルタ移住のデメリット7つの記事が参考になります。

申請前に押さえたい注意点
- ワーホリは「一度発給されたら再取得不可」と公式ページに書かれています。使うタイミングは慎重に選んでください。
- 書類は英語で提出し、翻訳が必要な場合は公式の認定翻訳者リストを使います(ワーホリ必要書類リストより)。
- 連絡はメールで行われるため、申請書のメールアドレスの誤記に注意してください。
- Single Permitの許可は職務・雇用主に紐づくため、転職や職務変更には手続きが必要です。
- この記事は公式情報の整理であり、法的助言ではありません。申請内容の判断はIdentitàまたは専門家に確認してください。
主な出典
- Identità「Working Holiday Visa – Japan」
- Identità「List of Requirements – Working Holiday Visa」(PDF、2026年1月版)
- Identità「Student Visa – Courses exceeding 90 days」
- Identità「Student Visa – Employment」
- Identità「Employment Related Permits」
- Identità「Single Permit – Who is Eligible?」
- Identità「Long-Term Residence」
- 欧州中央銀行(ECB)ユーロ対円参考レート
最終確認: 2026-10-04
よくある質問
マルタに移住する条件は何ですか?
移住そのものを定めた単一の条件はなく、学生・ワーキングホリデー・Single Permitなど目的別の在留資格を使い、合法的な居住を積み上げる形になります。最終的な長期居住は、合法かつ継続して5年以上の居住などが条件です(Identità公式ページ)。
日本人はマルタに移住できますか?
日本国籍の人が使える枠として、ワーキングホリデー(18〜30歳、最長1年)、90日を超える学生ビザ、雇用主が申請するSingle Permitなどがあります。条件は変わるため、必ずIdentitàの公式ページで最新情報を確認してください。
ワーホリからそのまま移住できますか?
ワーホリビザは入国から最長1年の休暇目的の枠で、公式ページでは期間満了時の出国の意思が条件に含まれています。その後に就労したい場合は、雇用主が申請するSingle Permitなど別の資格が必要です。
永住権はいつ取れますか?
長期居住の対象は、合法かつ継続して5年以上居住し、安定した収入と住居があり、統合措置の要件を満たす人です。許可は5年ごとに発給されます。個別の可否は公式窓口で確認してください。
移住にはいくらかかりますか?
資格ごとに費用が異なり、この記事で公式ページから確認できたのは、ワーホリビザ自体は無料(VFS手数料は別)であることと、長期居住の申請手数料が500ユーロ(約8万8,500円、1ユーロ=176.99円・ECB 2026年10月2日)であることです。暮らしの費用は別記事で確認してください。
移住の「暮らし側」の疑問は、エマに聞いてみませんか
エマはマルタのスウィーイ(Swieqi)に3年住み、IT関連の仕事をしています。ビザ・在留資格・法律のアドバイスはできませんが、学校選び、治安のよいエリア、到着1週間の過ごし方など、渡航前・到着前に聞いておきたい暮らしの話ならDMで気軽にどうぞ。通常は数分以内に返信があります。
アイキャッチ写真: Diego Delso / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0



