「マルタ ビザ 種類」で検索してこのページにたどり着いた人の多くは、そもそも自分にビザが必要なのかどうかさえ分かっていない状態だと思います。結論から言うと、観光や短期の語学研修で90日以内の滞在なら、日本国籍のパスポート保有者の多くはビザを必要としません。一方で、90日を超える留学、就労、ワーキングホリデー、ノマド滞在にはそれぞれ別の手続きが必要です。この記事ではマルタの移民当局Identitàの公式ページをもとに、2026年9月20日時点で確認できるビザ・滞在資格の全体像を1枚の分岐表として整理します。
マルタはシェンゲン協定加盟国で、短期滞在は180日のうち90日を上限とするルールが適用されます。日本国籍者の多くはこの範囲内であればビザ不要とされています。90日を超える語学コースにはD-Visa(国別長期ビザ)と学生滞在許可、就労にはSingle Permit、休暇目的の長期滞在(18〜30歳)にはワーキングホリデービザ(日本は対象国、韓国は対象外)、リモートワーカーにはビザではなくノマド居住許可という別の枠組みがあります。目的に応じて必要な手続きは大きく異なるため、この記事の分岐表で自分がどれに当たるか確認してください。
結論 — 大部分の日本人に必要なのは90日以内の無ビザ滞在
マルタはシェンゲン協定加盟29カ国の1つで、Identitàの公式ページによると、シェンゲン加盟国への短期渡航では「180日のうち90日を超えない滞在または通過」であればシェンゲン短期ビザ(C-Visa)の対象になります。日本国籍のパスポート保有者の多くは、観光や短期の語学研修が目的であればこの90日の範囲内でビザなしで入国できるとされています。留学先を検討している段階の人は、まず自分のコース期間が90日以内か超えるかを確認することが最初の分かれ道になります。90日以内の短期コースの費用感はマルタ留学1ヶ月の費用をまとめた記事で扱っています。
短期(C)シェンゲンビザ — 90日以内
Identitàの「Schengen Visa」ページには、シェンゲンビザについて「シェンゲン加盟国の領域内における90日以内(180日のうちで)の通過または滞在を目的として発給される許可」と説明されています。マルタを含む29のシェンゲン加盟国(EU加盟25カ国+非EU加盟4カ国)は域内の国境管理を撤廃しており、これらの国を移動する日数は合算でカウントされます。ビザが必要な国籍の人は、マルタの在外公館・提携窓口(外部委託業者を含む)で申請する仕組みです。日本国籍者の多くはこの区分自体が不要とされていますが、マルタ以外のシェンゲン加盟国への滞在日数も合算される点は覚えておく価値があります。90日ギリギリで足りるかどうか微妙なスケジュールの場合は、マルタ ビザ 90日 延長の記事もあわせて確認してください。

国別長期(D)ビザ — 90日超
90日を超えて滞在する場合は、国別長期ビザ(National Long Stay Visa、D-Visa)の対象になります。Identitàの学生ビザに関するページでは「90日を超えるコースに申し込む申請者(90日間はビザ免除対象の第三国国民を含む)には、国別長期ビザ(D-Visa)が発給される」と説明されています。つまり、通常はビザ不要な日本国籍者であっても、90日を超える留学や長期滞在を計画する場合はこのD-Visaの取得が必要になるという点が、90日以内のケースとの大きな違いです。学生のD-Visaで求められる書類と残高証明の目安はマルタ 学生ビザ 必要書類の記事にまとめています。
学生 — 90日以内と90日超で違う手続き
語学留学を例にすると、コース期間が90日以内であればシェンゲン短期ビザ(C-Visa)、90日を超えれば国別長期ビザ(D-Visa)と学生滞在許可の組み合わせが必要になります。Identitàの「Courses not exceeding 90 days」ページには、90日以内のコースの申請者は「マルタの在外公館・領事窓口、他のシェンゲン加盟国の代理窓口、または認定された外部委託業者(External Service Provider)のいずれかで」申請すると説明されています。90日超の学生ビザ取得後にアルバイトができるかどうかの条件は、当サイトのマルタ留学中のアルバイトの記事で詳しく解説しています。

就労 — Single Permit
マルタで就労を前提に長期滞在する場合は、就労許可と居住許可が一体になったSingle Permitの取得が必要になります。Single Permitは基本的に雇用主が主導して申請する仕組みで、資格要件や必要書類、処理期間などの詳細はIdentitàの公式ページで随時更新されています。この記事は「ビザの種類」の全体マップが目的のため、Single Permitの申請手順・必要書類の詳細には立ち入りません。より詳しい手続きは別記事で扱う予定です。
ワーキングホリデー — 日本は対象、韓国は対象外
Identitàの「Working Holiday Visa」ページには、対象となる国・カテゴリとして「アンドラ、オーストラリア、日本、ニュージーランド、マルタ系青年」の5つのみが列挙されています。つまり、日本国籍者はワーキングホリデービザの対象ですが、韓国国籍者は対象に含まれていません。日本向けのページによると、申請者は日本国籍を持ち、申請時点で18歳から30歳(両端を含む)、入国日から最長1年間の滞在を主な目的とし、扶養家族を伴わないこと、渡航中有効な医療・傷害・本国送還費用をカバーする保険への加入、滞在予定期間より90日以上長い有効期間が残るバイオメトリックパスポートの所持などが条件として挙げられています。マルタで働きながら長期滞在したいという目的そのものについては、マルタ ワーホリの記事でさらに詳しく解説しています。
ノマド居住許可 — 「ビザ」ではない
リモートワークをしながらマルタに長期滞在したい人向けの制度として、Nomad Residence Permit(ノマド居住許可)があります。名前のとおりこれは「ビザ」ではなく「居住許可(residence permit)」という枠組みで、シェンゲン短期ビザや国別長期ビザとは別の申請ルートです。収入条件や申請書類の詳細はIdentitàおよび制度を所管する機関の公式ページで随時更新されるため、この記事では金額や条件の具体的な数字までは踏み込みません。マルタと似た立ち位置の留学先を検討している人は、マルタとフィリピン留学を費用・環境で比較した記事もあわせてご覧ください。
分岐表 — 自分はどの列か
| 目的 | 滞在期間の目安 | 必要なもの | 申請先の目安 |
|---|---|---|---|
| 観光・短期語学研修 | 90日以内(180日中) | 多くの日本国籍者はビザ不要 | 入国審査(渡航前の申請は原則不要) |
| 90日以内の短期コース(ビザが必要な国籍の場合) | 90日以内 | シェンゲン短期ビザ(C-Visa) | マルタの在外公館・提携窓口 |
| 90日超の語学留学 | 90日超 | 国別長期ビザ(D-Visa)+学生滞在許可 | Identità(申請はビザ発給後、現地で滞在許可手続き) |
| 就労 | 雇用契約に応じる | Single Permit(就労許可+居住許可) | 雇用主主導でIdentità |
| ワーキングホリデー(日本国籍・18〜30歳) | 最長1年 | ワーキングホリデービザ | Identità(VFS経由) |
| リモートワーク | 制度により異なる | Nomad Residence Permit(ビザではなく居住許可) | Identità等の所管機関 |
自分がどの列に当てはまるか表で見つけたあとも、「本当にこの理解で合っているか」を確かめたくなる人は多いはずです。そんなときは、マルタに3年住み、IT関連の仕事をしているエマ(Instagram @jecrs687)に、生活面の感覚だけでも聞いてみるのも一つの方法です。ビザや在留資格そのものの判断はできませんが、実際にマルタで暮らしている人の視点は参考になります。
主な出典
- Identità「Central Visa Unit – Schengen Visa」
- Identità「Student Visa – Courses not exceeding 90 days」
- Identità「Student Visa – Courses exceeding 90 days」
- Identità「Working Holiday Visa」対象国一覧
- Identità「Working Holiday Visa – Japan」
- Identità「Applicable Fees and Applications」
最終確認: 2026-09-20
よくある質問
マルタのビザにはどんな種類がありますか?
主に、90日以内向けのシェンゲン短期ビザ(C-Visa)、90日超向けの国別長期ビザ(D-Visa、学生滞在許可などと組み合わせ)、就労向けのSingle Permit、休暇目的の長期滞在向けのワーキングホリデービザがあります。リモートワーカー向けにはビザではなくノマド居住許可という枠組みもあります。
日本人にビザは必要ですか?
観光や90日以内の短期語学研修であれば、日本国籍のパスポート保有者の多くはビザを必要としないとされています。90日を超える滞在、就労、ワーキングホリデーなどはそれぞれ別の手続きが必要です。
90日を超える場合はどうすればいいですか?
90日を超える語学コースや長期滞在の場合は、国別長期ビザ(D-Visa)の取得と、目的に応じた滞在許可(学生滞在許可、Single Permitなど)の手続きが必要になります。
学生ビザはいつ必要になりますか?
語学コースが90日を超える場合に、国別長期ビザ(D-Visa)と学生滞在許可の手続きが必要になります。90日以内のコースは短期ビザ(C-Visa、多くの日本国籍者は不要)の枠組みで扱われます。
ワーホリビザはありますか?
はい、日本はマルタのワーキングホリデービザの対象国に含まれています(Identità公式ページより)。対象は18歳から30歳、滞在は最長1年間です。なお韓国はこの対象国リストには含まれていません。
発給費用はいくらかかりますか?
ビザの種類によって手数料は異なりますが、この記事の執筆時点でIdentitàの公式ページ上に具体的な金額を確認できなかったため、この記事では金額を示していません。申請前に必ずIdentitàの「Applicable Fees」ページで最新の金額を確認してください。
自分の経路で来た人がいるか、エマに聞いてみませんか
表で自分の経路を見つけても、実際にその経路でマルタに来た人の話を聞きたくなるものです。現地に3年住むエマなら、生活面の感覚を教えてくれます。ビザの審査結果を保証するものではありませんが、気軽に聞ける相手です。
写真(トップ): Rhododendrites / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0



