マルタ ワーホリ 申請の準備を始めたものの、「何から手を付ければいいのか」「書類は何が必要なのか」で止まっていませんか。日本とマルタのワーキングホリデー制度はまだ新しく、日本語でまとまった手順が少ないのが現状です。この記事では、マルタの身分証・ビザ当局Identità(アイデンティタ)が公開している公式ガイド(2026年6月12日版)と必要書類リスト(2026年1月16日版)を2026年10月18日に読み直し、申請の流れと書類を一つずつ整理しました。制度の全体像は別記事に任せ、ここでは「申請ファイルを完成させる」ことだけに集中します。
申請は①条件確認 ②書類準備 ③犯罪経歴証明書の取得 ④VFS Globalの予約 ⑤本人が窓口で提出 ⑥審査待ち ⑦渡航、の7ステップです。必要書類は申請書、パスポート(滞在終了後90日超の残存)、ICAO規格の写真1枚、犯罪経歴証明書、銀行の残高証明、往復の航空券(または帰国便の資金)、最低€100,000(約1,778万円)の医療・旅行保険の7点で、ビザ料金自体は免除です(VFSのサービス料は別)。提出は入国予定日の6週間以上前まで、書類はすべて英語が原則です。
マルタ ワーホリ 申請は7ステップ
Identitàの日本人向けステップガイド(Version 1.0、2026年6月12日付)は、申請を次の7段階に分けています。順番どおりに進めるのがいちばん迷いません。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 条件確認 | 年齢・国籍・資金の条件を満たすか確認 | 申請時に18〜30歳(両端を含む)、日本国籍 |
| 2. 書類準備 | 申請書、パスポート、保険、資金証明、航空券など | 下のチェックリスト参照 |
| 3. 犯罪経歴証明書 | 日本の警察で「渡航証明」を取得 | 発給まで約2週間(警視庁・大阪府警の案内) |
| 4. VFS予約 | VFS Globalの日本の申請センターを予約 | 正しいビザ区分を選ぶ |
| 5. 提出 | 本人が窓口で書類を提出し、手数料を支払う | VFSがマルタ当局へ転送 |
| 6. 審査待ち | 結果を待つ | 審査期間は案件ごとに異なる |
| 7. 渡航 | 許可が出たらワーホリ資格で入国 | 滞在は入国日から最長1年 |
公式ガイドのFAQでは、出発前に仕事を決めておく必要はなく(「A job offer is not required」)、英語力も正式な要件ではないとされています。また、Identitàの制度ページには「過去にこのビザを発給されていないこと」という条件もあり、マルタのワーホリは一生に一度きりです。年齢条件や対象外の人の代替ルートはマルタ ワーホリの制度と条件をまとめた記事で確認してください。

必要書類チェックリスト
Identitàの必要書類リスト(2026年1月16日付)に載っている項目を、日本で準備するときの注意点と一緒にまとめました。
| 書類 | 公式の条件 | 準備のコツ |
|---|---|---|
| ビザ申請書 | すべて記入し本人が署名 | Identitàの制度ページからダウンロード |
| パスポート | 滞在予定期間の終了後90日を超える残存期間 | 1年滞在なら残り1年3ヶ月以上が目安。切り替えは犯罪経歴証明書の前に |
| 証明写真1枚 | ICAO規格 | パスポート用の規格で撮影 |
| 犯罪経歴証明書 | 居住地の警察が発行するもの | 本人出頭・発給まで約2週間 |
| 銀行の残高証明 | 当初の滞在をまかなえる資金があること | 英文で発行してもらう |
| 航空券 | 往復航空券、または帰国便を買える資金。全行程(氏名・日付・経由地)がわかる旅程表 | 経由地はシェンゲン圏外が望ましいと記載あり |
| 医療・旅行保険 | シェンゲン圏で有効、最低€100,000、滞在全期間 | 氏名・パスポート番号の記載が必須 |
| ビザ手数料 | 免除(外部委託先のサービス料は別) | VFSの料金は予約時に確認 |
また、ステップガイドは典型的な書類の例として「滞在先の情報(accommodation details)」も挙げています。必要書類リストには項目として載っていませんが、最初に泊まる場所の予約確認書を英語で用意しておくと、窓口で聞かれても慌てません。
リストとは別に、Identitàは申請者の宣誓書(Declaration)も公開しており、全申請者の署名が必要とされています。宣誓書には「就労は休暇の補助であること」「状況が変わったら7日以内に書面でIdentitàに知らせること」「滞在期間の終わりに出国すること」などが並ぶので、内容を読んでから署名しましょう。なお、公式の連絡はメールで届くため、申請書のメールアドレスの書き間違いには要注意です。
犯罪経歴証明書の取り方
日本では「渡航証明」「犯罪経歴証明書」「無犯罪証明書」は同じものを指し、住民登録のある都道府県の警察本部で申請します。東京の場合、警視庁の案内では次のように説明されています。
- 指紋を採取するため、必ず本人が出向く(代理申請不可)
- 手数料は無料
- 証明書は日本語・英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語の5か国語併記で、封緘された状態で渡される
- 受け取りは申請日からおおむね2週間後(年末年始やゴールデンウィークはさらにかかる場合あり)
- 証明書には旅券番号が記載されるため、取得後にパスポートを更新すると番号が変わる
大阪府警の案内も発給は手続き完了から概ね2週間後としており、外国の公的機関が証明書を求めていることがわかる書類(ビザ申請書の写しなど)の持参を求めています。ステップガイドは、証明書は「最近発行されたもの」であるべきとしています。都道府県によって持ち物が違うので、必ず自分の住所地の警察本部のページを確認してください。英語が併記されるので、この証明書については翻訳を別途用意しなくて済むケースが多いはずですが、受け付けられる形式は公式ガイドの言うとおりVFSかIdentitàに確認するのが確実です。

保険の条件(最低€100,000)
書類の中で一番つまずきやすいのが保険です。必要書類リストの条件は次のとおりです。
- シェンゲン圏で有効であること
- 入院を含む治療をカバーし、補償上限が最低€100,000(1ユーロ=177.82円・ECB参照レート2026年10月16日で約1,778万円)
- マルタ滞在の全期間をカバーし、シェンゲン圏に入った時点から有効であること
- 氏名とパスポート番号が記載されていること(保険証券に載っていない場合は補償内容一覧も提出)
- 保険はバイオメトリクス(生体情報)登録の予約当日に提示
保険を申し込む前に、英文の付保証明書を発行してもらえるか、そして「治療費用の上限額」「有効期間」「パスポート番号の記載」の3点が条件を満たすかを保険会社に確認しましょう。クレジットカード付帯の保険を使う場合も、補償期間が滞在全期間をカバーしているかは必ずチェックしてください。保険の選び方そのものはマルタ留学の保険選びと病院の記事が参考になります。
資金証明はいくら必要か
いちばん多い質問ですが、2026年10月18日に確認した時点で、Identitàの制度ページ・必要書類リスト・ステップガイドのどこにも、残高証明の具体的な金額は書かれていません。書かれているのは次の3つの表現です。
- 制度ページ:当初の滞在期間の生活をまかなう「妥当な資金」があること
- ステップガイドのFAQ:「滞在の初めを支え、帰りの航空券を買えるだけの資金」
- 宣誓書:最初の3ヶ月の生活費として、少なくとも「マルタの最低賃金に相当する額」を持っていること
つまり、金額の物差しとして公式に示されているのはマルタの最低賃金だけです。最低賃金の水準はマルタの最低賃金の記事で確認でき、ネット上で見かける「○○ユーロあれば大丈夫」といった金額は公式の数字ではありません。迷ったら、宣誓書の文言を満たしたうえで帰国便の代金を上乗せし、余裕を持たせるのが安全です。初期費用や毎月の固定費の全体像はマルタ ワーホリ 費用の記事にまとめています。
VFS予約と提出のタイミング
申請はVFS Global経由で、予約はIdentitàのVisa Extended Service(申請センター一覧)から入ります。同ページに掲載されている東京の申請センターの住所は「Sanki Shiba Kanasugibashi Bldg 4階、東京都港区芝1-4-3」です。受付時間や予約の空きは同ページとVFSの予約画面で必ず確認してください。
スケジュールの目安は「入国予定日の6週間前までに提出」。必要書類リストは「6週間以上前に提出しなければならない」と明記しています。逆算すると、犯罪経歴証明書の約2週間と保険・残高証明の準備を合わせて、渡航のおよそ2〜3ヶ月前には動き始めると安心です。審査期間は公式にも「案件ごとに異なる」とされており、必要に応じて面接が行われることもあります。航空券は払い戻しや変更ができる条件で押さえておくと、審査が長引いたときに困りません。

英語以外の書類と翻訳
必要書類リストには「すべての書類は英語で提出すること」とあり、翻訳が必要な書類はIdentitàが公開する認定翻訳者リストの翻訳者に依頼するよう求めています。日本で準備するなら、銀行の残高証明は最初から英文で発行してもらい、保険も英文の付保証明書を取るのがいちばん手間がかかりません。犯罪経歴証明書は英語併記なので、日本語だけの書類が残らないように一覧表で確認しておきましょう。
許可が出たあとにやること
ワーホリは休暇が主目的で、就労は資金を補うためのもの、というのが公式の位置づけです。ステップガイドは、マルタでの税金や雇用の登録は本人の責任だとしています。仕事探しの現実はマルタ就職の現実と日本人の仕事の記事、他の在留資格との違いはマルタのビザ種類の記事で確認できます。語学学校で講師やスタッフとして働きたい人は、マルタの語学学校で働く条件の記事も読んでおきましょう。
そして書類が通ったあとに本当に忙しくなるのが、部屋探しと最初の1週間です。マルタの家探しは家賃相場と契約の流れの記事で予習しつつ、スウィーイ(Swieqi)に3年住んでいるエマに「どのエリアが暮らしやすいか」「最初の週に何を揃えるか」をDMで聞いてみるのもおすすめです。エマは書類やビザの相談には乗りませんが、生活の立ち上げなら現地の友達として気軽に答えてくれます。
本記事は2026年10月18日時点の公式情報をまとめた一般的な案内で、法的助言ではありません。制度は変わるため、申請前に必ずIdentitàとVFS Globalの公式情報を確認してください。
主な出典
- Identità「Working Holiday Visa – Japan」
- Identità「Practical Guide for Japanese Applicants」(2026年6月12日)
- Identità「Documentation Required for Working Holiday Visa」(2026年1月16日)
- Identità「Declaration by Applicants of Working Holiday Visa」
- Identità「Visa Extended Service Branches」
- Identità「Translators List」
- 警視庁「渡航証明(犯罪経歴証明書)の申請」
- 大阪府警察「犯罪経歴証明書の申請手続きについて」
- 欧州中央銀行(ECB)ユーロ参照レート
最終確認: 2026-10-18
よくある質問
マルタ ワーホリの申請方法は?
Identitàの公式ガイドでは、条件確認、書類準備、犯罪経歴証明書の取得、VFS Globalの予約、窓口での提出と手数料の支払い、審査待ち、渡航の7ステップです。提出は日本のVFS申請センターで本人が行います。
必要書類は何ですか?
申請書、滞在終了後90日を超える残存期間のあるパスポート、ICAO規格の写真1枚、犯罪経歴証明書、銀行の残高証明、往復航空券または帰国便の資金、最低€100,000の医療・旅行保険です。宣誓書への署名も求められます。
いつまでに申請すればいいですか?
必要書類リストでは入国予定日の6週間以上前までの提出が求められています。犯罪経歴証明書の発給に約2週間かかるため、渡航の2〜3ヶ月前に準備を始めると安心です。
残高証明はいくら必要ですか?
公式資料に具体的な金額は書かれていません。宣誓書には最初の3ヶ月の生活費として少なくともマルタの最低賃金相当額を持っていることとあり、ガイドは帰りの航空券を買える資金も求めています。
申請費用はかかりますか?
ビザ自体は無料で発給されますが、申請を受け付けるVFS Globalのサービス料は別途かかります。金額は予約時にVFSの案内で確認してください。犯罪経歴証明書の手数料は警視庁の案内では無料です。
審査にはどれくらいかかりますか?
公式ガイドは審査期間を案件ごとに異なるとしており、目安の日数は示していません。そのため入国の6週間以上前に提出し、変更可能な航空券を選ぶのが安全です。
書類はIdentitàとVFSで、到着後の暮らしはエマに
ビザの判断は公式窓口の仕事です。そのぶん、住むエリアの雰囲気や最初の1週間の過ごし方、友達の作り方は、マルタに3年住むエマにInstagramで気軽に聞いてみてください。DMにはたいてい数分で返事がきます。
アイキャッチ写真: Kayhan ERTUGRUL / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0



