マルタ 語学学校 求人を探している人の多くは、「留学したあの学校で働けないかな」「日本人スタッフの枠はないのかな」と考えているはずです。結論から言うと、マルタの語学学校の仕事は「英語を教える講師」と「講師以外のスタッフ」で必要な条件がまったく違い、さらに日本国籍の人は「どの在留資格で働くか」が最初のハードルになります。この記事では、英語教育を管轄するELT Councilと、ビザを担当するIdentità(アイデンティタ)の公式情報を2026年10月18日に確認し、学校で働くための条件を整理しました。カスタマーサポートなど学校以外の仕事は扱いません。
英語を教えるには、ELT Councilが発行するELT教員許可が必須です。条件は18歳以上、英語のMQFレベル4(グレードC以上)、教授法のレベル4(CELTAなら両方を満たす)、話す力のテストSEPTTでBand 3以上、1ヶ月以内の無犯罪証明書、手数料€15(4年ごと)。講師以外のスタッフに資格の法定要件はありませんが、どちらの場合も日本人はまず就労できる在留資格が必要です。18〜30歳ならワーキングホリデー(最長1年)、それ以外は雇用主が申請する就労許可(シングルパーミット)が基本ルートです。
マルタ 語学学校 求人は「講師」と「スタッフ」で条件が違う
語学学校の求人は、大きく分けて英語の授業を担当する講師と、授業以外で学校を支えるスタッフの2種類です。講師は法律で資格が決められていて、ELT Councilの許可がないと教えられません。スタッフは学校ごとの採用基準になり、国の資格要件はありません。ただし、どちらの仕事でも日本国籍の人はマルタで働ける在留資格を持っていることが前提で、ここを飛ばして学校に応募しても話が進みません。
| 比較項目 | 英語講師 | 講師以外のスタッフ |
|---|---|---|
| 国の資格要件 | ELT教員許可が必須(法律で規定) | なし(学校ごとの採用基準) |
| 主な条件 | 英語・教授法の資格、SEPTT Band 3以上、無犯罪証明書 | 求人ごとに異なる |
| 日本人の在留資格 | ワーホリ(18〜30歳)または就労許可 | ワーホリ(18〜30歳)または就労許可 |
| 許可の費用 | €15(4年ごと、約2,700円) | 許可は不要 |

英語講師になる条件(ELT教員許可)
ELT Councilの講師向けページによると、マルタは英語教育(EFL)の指導を法律で規制しているEU唯一の国で、2015年の法令(Legal Notice 221)により、すべての講師は最低要件を満たしてELT教員許可を取る必要があります。ELT CouncilのFAQに載っている申請条件は次のとおりです。
- 18歳以上で、無犯罪であること
- 英語のMQFレベル4の資格(グレードC以上)
- ELT Councilが認めた教授法(EFLメソッド)のMQFレベル4の資格
- 話す力のテストSEPTTでBand 3以上
- 無犯罪証明書(英語が望ましく、発行から1ヶ月以内)
- 申請書と手数料€15(銀行振込のみ)
Cambridge CELTAは英語と教授法の両方のレベル4をカバーするとされ、海外の資格は原則として先にMFHEA(マルタの資格認定機関)でレベル認定を受ける必要があります。ただしCELTA、DELTA、CertTESOLはMFHEAの審査が不要な例外です。すぐに条件を満たせない人向けには一時許可もあり、英語レベル4(またはTELTという試験)とTEFL Certの組み合わせで3ヶ月、CELTAやCertTESOLなどレベル5以上の国際資格で5ヶ月の許可が出ます。正式な許可は4年間有効です。FAQの条件に国籍の要件は書かれていないので、日本人でも資格と英語力を満たせば講師になる道はあります。ただし、講師向けの英語スピーキングテストSEPTTでBand 3以上が必要なので、受験日程を含めて早めに準備しましょう。

講師以外のスタッフの仕事
授業以外の仕事は、国の資格要件がない代わりに、学校ごとの求人条件がすべてです。求人を探すときは、受付(Reception)、学生サポート(Student Services / Student Advisor)、営業・マーケティング(Sales / Marketing)、アクティビティの引率(Activity Leader)、宿泊手配(Accommodation)といった英語の職種名で検索すると見つけやすくなります。
「日本人スタッフを募集している学校がある」という話はよく聞きますが、2026年10月18日に主な学校の採用ページを確認したところ、日本市場向けの職種を具体的に公開している求人は確認できませんでした(ページが表示されない学校も複数ありました)。日本人向けの枠は常にあるものではなく、空きが出たときに学校の公式サイトや求人サイトに出るもの、と考えておくのが現実的です。どの学校がマルタ政府の認可を受けているかはマルタの政府認可校一覧の記事で確認できます。
日本人が働くための在留資格
講師でもスタッフでも、日本国籍の人がマルタで働くには、就労が認められた在留資格が必要です。代表的なのは次の3つで、それぞれの公式手数料はマルタ 移住 費用と在留資格別の公式手数料の記事にまとめています。
| ルート | 対象・条件 | 学校で働く場合の注意 |
|---|---|---|
| ワーキングホリデー | 申請時18〜30歳、最長1年。就労は休暇の補助という位置づけ | 講師として働くならELT教員許可は別途必要 |
| 就労許可(シングルパーミット) | 6ヶ月を超える雇用が前提。特定の雇用主のもとでのみ働ける | ELT CouncilのFAQでは、講師の就労許可は雇用主がJobsplus経由で申請するとしている |
| 学生ビザ | 90日を超えるコースの学生に限り、週の就労時間に上限あり | 働くことが主目的のルートではない |
ワーホリについて、Identitàの申請者用の宣誓書には「マルタで働く前に必要な登録や許可の取得は自分の責任」という一文があります。つまりワーホリで入国しても、英語を教えるならELT教員許可を自分で取る必要があります。Identitàのシングルパーミットのページによると、この許可は6ヶ月を超える期間の居住と就労を認めるもので、特定された雇用主以外の仕事はできません。ELT CouncilのFAQでは、非EU国籍の講師の場合、まず資格の審査を受けて「就労許可が出ればELT教員許可の対象になる」というメールの確認をもらい、雇用主がJobsplus経由で就労許可を申請する流れが案内されています。詳しくはマルタ ワーホリの制度の記事、マルタ就労ビザ(シングルパーミット)の記事、留学中に働く場合は学生ビザとアルバイトの記事を参考にしてください。
在留資格の情報は2026年10月18日時点の公式情報をまとめたもので、法的助言ではありません。制度は変わるため、必ずIdentitàとELT Councilの公式サイトで確認してください。

求人の探し方
- 学校の公式サイト:「Careers」「Vacancies」「Work with us」などのページを直接確認する
- Jobsplus:マルタの公共職業サービスJobsplusの求人検索で「English teacher」「student advisor」などと検索する
- 夏の短期講師:ELT Councilの講師向けページには「Teach English in Malta this Summer」という、夏に数週間から講師として働く道を紹介する案内(求人票ではなく、許可の条件をまとめたチラシ)も掲載されています
- 資格の準備:SEPTTは毎月第4火曜の16時30分から、TELTは年3回(11月・5月・3月)実施とFAQに記載があります
求人に応募する前に、「自分の在留資格でその仕事ができるか」を必ず確認しましょう。マルタの就職全般の現実はマルタ就職の現実と日本人の仕事の記事にまとめています。
給与について公開されている情報
語学学校の講師やスタッフの給与は学校ごとに異なり、公式に比較できるデータは公開されていません。公的に確認できるのは最低賃金で、EU統計局Eurostatのデータではマルタの2026年の最低賃金は月額€994(1ユーロ=177.82円、ECB参照レート2026年10月16日で約17万6,800円)です。求人票の給与はこの水準と比べて判断するとよく、生活費とのバランスはマルタの最低賃金と手取りの記事で確認できます。
働く場所を考えるときは、学校が多いスリーマ(Sliema)やセントジュリアン(St Julian’s)周辺の暮らしの雰囲気も大事です。スウィーイ(Swieqi)に3年住んでいるエマは、このエリアの日常をInstagramのストーリーで毎日発信しているので、街の雰囲気を知りたい人はDMで聞いてみてください。なお、エマは学校の紹介や採用の窓口ではありません。
主な出典
- ELT Council「ELT Teachers」
- ELT Council「FAQs」
- Identità「Single Permit」
- Identità「Working Holiday Visa – Japan」
- Identità「Declaration by Applicants of Working Holiday Visa」
- Jobsplus
- Eurostat「Monthly minimum wages – bi-annual data」
最終確認: 2026-10-18
よくある質問
マルタの語学学校で日本人は働けますか?
働くこと自体は可能ですが、まず就労できる在留資格が必要です。18〜30歳ならワーキングホリデー、それ以外は雇用主が申請する就労許可が基本です。講師として教える場合はELT教員許可も必要です。
英語講師に必要な資格は?
ELT CouncilのFAQでは、英語のMQFレベル4(グレードC以上)、教授法のレベル4、SEPTT Band 3以上、1ヶ月以内の無犯罪証明書、申請書と€15の手数料が条件です。CELTAは英語と教授法の両方を満たします。
ワーホリで語学学校の仕事はできますか?
ワーホリでは休暇の補助として働くことが認められています。ただし宣誓書にあるとおり、働く前に必要な登録や許可は本人の責任なので、講師をするならELT教員許可を別に取る必要があります。
求人はどこで探せますか?
学校の公式サイトの採用ページと、公共職業サービスJobsplusの求人検索が基本です。英語の職種名で検索すると見つけやすく、ELT Councilは夏に講師として働くための条件をまとめた案内も掲載しています。
給料はどのくらいですか?
学校ごとに異なり、比較できる公式データはありません。公的な目安は最低賃金で、Eurostatによるとマルタの2026年の最低賃金は月額€994です。
学校の多いエリアの暮らしが気になったらエマに
求人や許可の答えは公式サイトにあります。そのぶん、スリーマやセントジュリアン周辺で暮らす感覚、休日の過ごし方、現地での友達の作り方は、マルタに3年住むエマにInstagramで聞いてみてください。エマは採用の紹介はしませんが、街のことなら気軽に答えてくれます。
アイキャッチ写真: Txllxt TxllxT / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0



