マルタのバス、結論から言うと個人用(パーソナライズド)Tallinjaカードさえ作れば、日常のバスはほとんど無料(0€)になります。マルタの公共交通はMalta Public Transport(Tallinja)という1社がすべての路線を運営しており、カードの種類とアプリ、主要路線番号を先に知っておくと、最初の1週間がぐっと楽になります。この記事では、実際に乗って分かることを中心に2026年9月時点の情報でまとめました。
マルタのバスは、個人用(パーソナライズド)Tallinjaカードがあれば無料(0€)です。マルタの居住者でなくても、レジデンスパーミット(在留許可証)がなくても申請できます。学生寮やシェアハウスなど、マルタ国内の住所があれば十分です。発行手数料を払えば以降は一般の昼間・夜間路線が無料になり、カードに有効期限もありません(ただし2027年以降の無料の対象は、すぐ下の追記を確認してください)。カードがまだ手元にない場合や短期旅行者は、Explore Adultカード(7日間€25)や1回券(2026年9月時点で夏期€2.50)を使います。空港直行のTD1〜TD5路線は無料の対象外(個人カードでも€1.50)で、実質的には空港往復専用なので、スリーマやセント・ジュリアンズ⇔バレッタのような日常移動は無料になる一般路線を使えばOKです。乗る前に公式tallinjaアプリを必ずインストールしてください — マルタではGoogleマップのバス時刻がほとんど当てになりません。
2026年10月25日追記:Times of Maltaは匿名の関係者の話として、2027年から長期居住資格のない非EU国籍者は個人用tallinjaカードの無料乗車の対象外になり、費用は月約€33(バス・フェリー)になると報じました。まだ公式発表ではなく、10月26日の2027年度予算演説で発表される見込みとされています。報道どおりなら、日本人の留学生・ワーホリ・就労者の多くも対象になる可能性が高いです。詳しくはバス無料終了の報道まとめで解説しています。マルタ通信(無料ニュースレター)に登録すると、予算演説の直後と、正式なルールや開始日が出たときにお知らせします。
個人用tallinjaカード=バス無料(0€)
結論から言うと、個人用(パーソナライズド)Tallinjaカードを作れば、一般の昼間・夜間(N)路線バスがすべて無料(0€)になります。バレッタのフェリーやバラッカ・リフトも対象です。マルタの居住者でなくても、レジデンスパーミット(在留許可証)がなくても申請できます。学生寮やシェアハウスの住所のような、マルタ国内の住所さえあれば十分です。2027年以降の扱いが正式に決まったらニュースレター「マルタ通信」でお知らせします。
申請方法は2つあります。
- オンライン申請 — 公式サイト(tallinja.com)からオンラインで申請できます。
- 窓口申請 — MaltaPostの支店でも、身分証明書(パスポートなど)・写真・マルタの住所を持参すれば申請できます。
発行手数料はアダルト・学生€25(子ども€5、一回のみ、配送料別)で、申請後は通常2週間以内に登録した住所へカードが届きます。空港直行のTD(Tallinja Direct)路線やオンデマンドサービスは無料の対象外で、個人カードでもTDは€1.50(現金€3〜)かかります。正確な発行手数料と配送日数は変更されることがあるため、最新情報は公式のTallinjaカードページ(publictransport.com.mt)で確認してください。
ここでもう一つ、マルタに3年住んでいる人物から直接聞いた実体験を共有します。このカードには有効期限がありません。一度作れば何年経ってもそのまま使え、一度マルタを離れて数年後に戻ってきても、昔作ったカードでそのまま無料でバスに乗れたそうです。これは公式ページに明記された規定というより実体験なので、長期間使っていなかった場合は、現地到着後にカードがまだ有効か一度確認しておくと安心です。
4週間以上マルタに滞在する語学留学生なら、到着後すぐに個人用tallinjaカードを申請するのが、Explore Adultカードを何度も買い直すよりずっと割安です。カードが届くまでの間は、1回券や12回券でしのげば大丈夫です。
カードなし/短期旅行者の料金
まだ個人用tallinjaカードが届いていない、またはマルタに数日だけ滞在する短期旅行者は、以下の料金表を使います。個人カードを持っていれば以下は基本的に関係ありません。2026年9月時点の料金です。
| 種類 | 料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| 個人用Tallinjaカード(アダルト・学生) | €25(発行手数料、期限なし) | 一般の昼間・夜間路線が無料(0€)、TD路線は€1.50 |
| 1回券(冬期) | €2.00 | 運転手から購入、2時間乗り換え無料 |
| 1回券(夏期) | €2.50 | 6/14〜10/18 |
| TD路線(空港直行など) | €3.00〜(TD1のみ€3.50〜/カードで€1.50) | Tallinja Directのみ、無料対象外 |
| 12回券カード | €19.00 | 初回使用から6ヶ月有効、複数人でシェア可 |
| Explore Adultカード(7日間) | 大人€25 / 子ども(4〜10歳)€7 | 168時間乗り放題、TD路線は対象外 |
Googleマップではなくtallinjaアプリを使う
マルタでGoogleマップのバス時刻を確認すると、ほとんどの場合ずれています。「あと3分で到着」と表示されていても、実際には15分以上待たされることも珍しくありません。乗る前に必ずApp StoreかGoogle Playで公式の「tallinja」アプリをインストールしておきましょう。
- 今立っているバス停をアプリでタップすると、そのバス停に来るすべてのバスのリアルタイム到着予定時刻が表示されます。
- バス停をタップした後に乗りたいバスの番号を選ぶと、そのバスが地図上でリアルタイムに動いているのをそのまま確認できます。
乗車時はカードをリーダーにタッチするか、運転手に行き先を伝えて現金で支払います。降りるときはボタンを押して知らせる仕組みで、バス停の名前アナウンスがない路線も多いため、アプリのライブ位置で自分の停留所を確認しておくと安心です。

マルタに3年住んでいるエマ(@jecrs687)も、毎日このアプリでバスを確認しています。マルタに来たばかりの頃はこのアプリの存在すら知らず、どのバスに乗ればいいのか、何時に来るのかも分からずに初日の授業をまるごと逃してしまったそうですが、今では3年間ずっとこのアプリひとつでバス時刻を確認しているとのこと。語学交換カフェやグループでの外出のことなどもマルタ到着前にインスタのDMで聞けば教えてもらえて、大抵は数分以内に返信が来ます。
空港TD路線:往復専用
2025年4月にX1〜X4のいわゆる「Xルート」が廃止され、空港とのアクセスはTallinja Direct(TD)路線に統合されました。2026年9月時点の主なルートは以下の通りです。フライトの到着時間や乗り継ぎの詳細は、事前にマルタへの行き方ガイドで確認しておくと、空港到着後の動きがスムーズになります。
| 路線 | 区間 | 用途 |
|---|---|---|
| TD1 | 空港⇔ラバト・ブジッバ・メリーハ・チルケワ | 北部のビーチやゴゾ行きフェリー乗り場(チルケワ)へ、1時間間隔 |
| TD2 | 空港⇔セント・ジュリアン(ペンブローク・パーチャビル経由) | 空港からパーチャビル方面へ、30分間隔 |
| TD3 | 空港⇔セント・ジュリアン(スリーマ・グジラ経由) | 空港からスリーマ・グジラ方面へ直行、30分間隔 |
| TD4 | 空港⇔バレッタ(Lascaris経由) | 空港からバレッタ方面へ直行、ゴゾ行き高速フェリー乗り場にも接続、30分間隔 |
| TD5 | 空港⇔ラバト・ブジッバ | 1時間間隔 |
| 13番 | バレッタ⇔ピエタ⇔イムシーダ⇔グジラ⇔スリーマ | 市内の海沿いルート、通学・通勤で使う人が多い(無料対象の一般路線) |
ただしTD路線は基本的に空港との往復専用です。実際にマルタに住んでいる人の多くは、TD路線を空港へ行くとき・帰るときだけ使い、日常の移動は無料になる一般番号路線(13番など)で済ませています。TD路線網は空港と一部エリアしか結んでいないため日常の移動範囲をカバーしきれず、個人用tallinjaカードを持っていてもTDは無料にならず€1.50かかる点も覚えておいてください。
路線番号は時刻改正で変わることがあるので、乗車前に公式サイト(publictransport.com.mt)かアプリで最新のルートを確認してください。マルタ本島の観光スポットを回る際のバス利用の目安はマルタ観光スポット15選でもエリアごとに触れています。

バスが遅れる理由と対策
正直に言うと、マルタのバスは時刻通りに来ないことのほうが多いです。理由は主に3つあります。
- 道路が狭く渋滞しやすい — 特にスリーマ〜バレッタ間、通学・通勤ラッシュの時間帯は慢性的に混みます。
- 本数が少ない路線がある — 郊外路線は1本逃すと次まで20〜30分待つこともあります。
- 夏の観光シーズンは乗客が多い — 満員で乗れず1本見送ることもあります。
対策としては、授業や約束の時間より15〜20分早いバスを狙う、tallinjaアプリでリアルタイムの位置を確認する、の2つだけでもかなり違います。慣れてくると「このバス停はいつも遅れる」という感覚がつかめてきます。
代替手段としてのフェリー
スリーマ⇔バレッタ間は、天候が良ければフェリーも実用的な選択肢です。バスの渋滞に左右されず、所要時間が読みやすいのがメリットです。個人用tallinjaカードがあればバレッタフェリーも無料で利用できるので、カードを作ったらぜひ活用してください。海が荒れる冬の強風時は欠航することもあるので、フェリーだけに頼らずバス・徒歩のルートも頭に入れておくと安心です。
よくある質問
Tallinjaカードは居住者しか作れない?
いいえ。マルタの居住者やレジデンスパーミット保有者でなくても、個人用tallinjaカードは申請できます。学生寮やシェアハウスなど、マルタ国内の住所があればオンライン(tallinja.com)またはMaltaPostの支店で申請可能です。身分証明書(パスポートなど)と写真、マルタの住所を用意すれば手続きできます。なお、2026年10月25日のTimes of Malta報道では、2027年から長期居住資格のない非EU国籍者は無料の対象外(月約€33)になる可能性があるとされています(未確定)。発行手数料と配送日数は変更されることがあるため、渡航前に公式Tallinjaカードページで最新情報を確認することをおすすめします。
Googleマップのバス時刻がなぜ合わない?
Googleマップは決められた時刻表をもとに到着時刻を予測しますが、実際の運行は渋滞の影響で時刻表よりも遅れることが多く、その差がそのままずれとして表れます。一方、公式tallinjaアプリはバスのリアルタイムGPS位置情報をもとに到着予定時刻を表示するため、かなり正確です。バス停をタップすればそのバス停に来るすべてのバスの到着予定時刻が分かり、バスを1つ選べば地図上でリアルタイムの位置も確認できます。
マルタのバスは時刻通りに来ますか?
正直に言うと、時刻通りには来ないことが多いです。特にパーチャビルや通学ラッシュの時間帯は10〜20分遅れることも珍しくないので、余裕を持って家を出るのが基本です。
Tallinjaカードは現金でも代用できますか?
運転手に現金を渡して1回券を買うことも可能です(2026年9月時点で夏期€2.50)が、おつりが出にくいので小銭を用意しておく必要があります。4週間以上滞在するなら、個人用tallinjaカードを申請したほうが総額でずっと安く済みます。
バスが遅れて授業に間に合わなそうなときはどうすればいい?
スリーマ⇔バレッタ間などはフェリーが代替手段になります。バスより時間が読みやすいことも多いので、天候が良ければ検討する価値があります。
マルタ生活全体の予算感はマルタの生活費ガイドで、SIMの契約はマルタのSIMおすすめ記事で解説しています。スリーマ・ゴゾ・コミノへの船の乗り方はマルタのフェリー完全ガイドで、車での移動との比較はマルタのレンタカー完全ガイドでまとめています。
写真(トップ): CAPTAIN RAJU / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0



