イムディーナ観光ガイド【2026年】ラバト・カタコンベと半日コース
イムディーナ観光の魅力は、車のエンジン音がほとんど聞こえない城壁内の静けさにある。かつてマルタの首都だったこの街は、今も「静寂の街」と呼ばれ、住民以外の車の乗り入れが厳しく制限されている。バレッタの賑わいとは対照的な、中世の空気がそのまま残る石畳の路地を歩くのが、イムディーナ観光の醍醐味だ。この記事では、隣接するラバトの聖パウロのカタコンベも含めた半日モデルコースと、見どころ、アクセス方法をまとめた。
3行で分かるイムディーナ観光
①城壁内のイムディーナは「静寂の街」と呼ばれる中世の街並みが残るエリアで、大聖堂や旧市街の路地歩きがメイン。②隣接するラバトには聖パウロのカタコンベなど古代の地下墓地遺跡がある。③半日あれば両方を無理なく回れ、時間に余裕があればディングリ断崖まで足を延ばせる。
イムディーナへのアクセス
イムディーナへは路線バスでラバト行きの便に乗り、終点から徒歩で城門を目指すのが一般的だ。Malta Public Transport公式サイトで2026年9月時点に確認したところ、バレッタ・ターミナルからは50番・51番・52番・53番・56番がラバトへ向かう。北部のメリーハやブジッバ方面から行く場合は、ブジッバで186番に乗り換えるルートが案内されている。空港から直接向かう場合は、ラバト・ブジッバ方面への直行便Tallinja Direct TD5(1時間間隔、運賃€3.00〜/tallinjaカード€1.50)も使える。系統番号は改編されることがあるため、乗車前に公式サイトのルート検索で最新の情報を確認しておきたい。運賃は冬季(2025年10月19日〜2026年6月13日)が1回€2.00、夏季が€2.50、1週間乗り放題のExplore 7-day(大人)は€25。バスの発着時刻はGoogle Mapsだと実際とずれていることが多いため、公式のtallinjaアプリで確認するのが確実だ(停留所をタップすればリアルタイムの到着予定が分かる)。バスの使い方は「マルタのバスの乗り方完全ガイド」で詳しく解説している。
半日モデルコース
ラバト側のバス停から歩き始め、まずは聖パウロのカタコンベを見学する。地下に広がる古代の墓地遺跡はひんやりとしていて、地上の暑さを忘れさせてくれる。その後、城門をくぐってイムディーナの城壁内へ。大聖堂と旧市街の路地を歩き、城壁沿いの展望スポットからマルタ本島の田園風景を眺めるのが定番の流れだ。昼食はイムディーナ城壁内か、ラバト側のカフェで取るとちょうどいいタイミングになる。
時間の目安は、カタコンベ1時間、イムディーナの城壁内散策と大聖堂で1時間半〜2時間、移動と休憩を含めて合計4時間ほど。午前に出れば昼過ぎには戻れるし、夕方から出れば城壁の展望スポットで日没を迎えられる。イムディーナは日中の観光バスが引き上げる16時以降がいちばん静かで、「静寂の街」の名前どおりの雰囲気を味わうならこの時間帯が狙い目だ。
イムディーナ城壁内の見どころ
イムディーナは古代から中世にかけてマルタの首都だった街で、1530年に聖ヨハネ騎士団がマルタに来て拠点をビルグに移すまで、島の中心であり続けた。城壁内は現在も住民の車以外はほとんど入れず、静かな石畳の路地が広がっている。2024年7月時点の人口はわずか242人。この数字が「静寂の街」という呼び名を何より説明している。
中心部には聖パウロ大聖堂(イムディーナ大聖堂)が建つ。1693年のシチリア地震で大きな被害を受けたあと、建築家ロレンツォ・ガファによってバロック様式で1697〜1703年に再建されたもので、ドームと二つの鐘楼が城壁内のどこからでも目印になる。内部は大理石の床墓碑とフレスコ画で構成され、規模はバレッタのセントジョンズより小さいものの、人の少なさのぶんじっくり見られる。城壁の縁からはマルタ本島の内陸部を一望でき、バレッタとはまったく違う静かな絶景が広がる。

『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地としてのイムディーナ
イムディーナが海外の旅行者に一気に知られるようになったのは、HBOのドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン1で、架空の首都キングズ・ランディングの撮影地に使われたからだ。バロック様式の城門はシーズン1第3話に登場し、城壁内のメスキータ広場はリトルフィンガーの店の場面に使われている。ドラマを見てから行くと、路地の角を曲がるたびに見覚えのある構図に出会えるので、事前に該当エピソードを見返しておくと観光の楽しみが一段増える。
ロケ地巡りをする場合も、住民が実際に暮らしている街だという点は忘れないでほしい。玄関先での撮影や大声での会話は避け、静けさそのものを壊さないのがイムディーナでの最低限のマナーだ。
ラバトと聖パウロのカタコンベ
イムディーナの城壁の外側に広がるラバトには、聖パウロの大聖堂や聖パウロのカタコンベがある。カタコンベは古代ローマ時代からキリスト教徒の埋葬地として使われた地下墓地で、迷路のような通路と石棺の跡が今も残る。マルタの古代史に興味があるなら、イムディーナとあわせて訪れる価値が高いスポットだ。地下は年間を通して涼しく、夏場の休憩スポットとしても使える。運営は国の文化遺産機関Heritage Maltaで、開館時間と入場料は季節によって変わるため、訪問前に公式サイトで確認してほしい。

足を延ばすならディングリ断崖
時間に余裕があれば、イムディーナから少し足を延ばしてディングリ断崖まで行くのもおすすめだ。マルタ本島で最も標高が高い断崖で、地中海を見渡す絶景スポットとして知られる。日没時には空と海が赤く染まり、写真好きの旅行者に人気が高い。イムディーナからはバスかタクシーでのアクセスになるため、半日コースに組み込む場合は時間配分に余裕を持たせておきたい。断崖の上には手すりのない区間もあるので、風の強い日は縁に近づきすぎないこと。マルタ留学中に週末を使って訪れる人も多く、留学生活全体のイメージは「マルタ留学 完全ガイド」でも紹介している。
費用の目安(2026年9月時点、1€=約184円)
| 項目 | 料金(EUR) | 参考(円) |
|---|---|---|
| バス片道(冬季) | €2.00 | 約368円 |
| バス片道(夏季) | €2.50 | 約460円 |
| Explore 7日乗り放題(大人) | €25 | 約4,600円 |
| 聖パウロのカタコンベ 入場料 | Heritage Malta公式で要確認 | — |
| イムディーナ城壁内の散策 | 無料 | — |
バス運賃はMalta Public Transportで確認した2026年9月時点の情報。カタコンベなど有料施設の入場料は改定される可能性があるため、訪問前に公式サイトで確認してほしい。マルタ全体の観光スポットは「マルタ観光スポット15選」でもまとめている。
服装と注意点
- 大聖堂を見学する予定があるなら、肩や膝が隠れる服装が無難。
- 城壁内は石畳の坂道が多く、歩きやすい靴が必須。
- カタコンベ内は段差があり照明も控えめなので、小さな懐中電灯があると足元を確認しやすい。
- イムディーナは住民が暮らす街。静けさが最大の魅力なので、路地では声のボリュームに気をつけたい。
- 夏場は日差しが強いので、季節ごとの服装の目安は「マルタ旅行のベストシーズンガイド」も参考に。
イムディーナは観光客向けの案内表示が少ないぶん、地元の人に道を聞く場面も多くなる。マルタ在住のエマ(Instagram @jecrs687)はイムディーナの路地裏フォトスポットもよく紹介しているので、訪問前にチェックしておくと発見が増える。
よくある質問
イムディーナはなぜ「静寂の街」と呼ばれる?
城壁内は現在も一般車両の通行が厳しく制限されており、住民の車以外はほとんど入れません。2024年7月時点の人口は242人と非常に少なく、エンジン音がしない石畳の路地が広がることから「静寂の街」と呼ばれています。
イムディーナとラバトは別々の街?
はい、城壁の内側がイムディーナ、外側に広がる街がラバトで、隣接した別の地区です。聖パウロのカタコンベなど古代の遺跡はラバト側にあります。
イムディーナは『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地ですか?
はい。シーズン1で架空の首都キングズ・ランディングの撮影地として使われました。バロック様式の城門はシーズン1第3話に登場し、城壁内のメスキータ広場も劇中の場面に使われています。
半日でどこまで回れる?
イムディーナの城壁内散策と大聖堂、ラバトの聖パウロのカタコンベを組み合わせれば、移動込みで4時間ほどと半日で無理なく回れます。時間に余裕があればディングリ断崖まで足を延ばすことも可能です。
イムディーナへのアクセス方法は?
2026年9月時点では、バレッタ・ターミナルから50番・51番・52番・53番・56番のバスがラバトへ向かい、終点から徒歩でイムディーナの城門に入ります。空港からはTallinja Direct TD5(ラバト・ブジッバ方面)も直行で使えます。系統番号は改編されることがあるため、Malta Public Transportの公式サイトでルートを確認しておくとスムーズです。
服装で気をつけることは?
大聖堂を見学する予定があるなら、肩や膝が隠れる服装が無難です。城壁内は石畳の坂道が多いため、歩きやすい靴で行くと快適に回れます。
まとめ
イムディーナ観光は、バレッタとはまったく違う静けさを味わえる半日コースだ。城壁内の路地歩きとラバトのカタコンベを組み合わせれば、マルタの中世と古代の両方に触れられる。観光バスが引き上げる夕方に城壁内へ戻れば、人口242人の街が本来の顔を見せてくれる。近郊の巨石神殿めぐりに興味があれば「ハジャール・イム巨石神殿ガイド」も、バレッタとあわせた周遊なら「バレッタ観光モデルコース」や「ゴゾ島1泊2日観光ガイド」、旅行カテゴリ一覧も参考にしてほしい。
写真(トップ): Frank Vincentz / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0



